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space×drama2016の感想を様々な視点で載せていきます 。300文字以上の感想を各劇団が書いていきます。皆様もコメント欄に是非お書き下さい!


by spacedrama
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乗り遅れた男(特攻舞台Baku-団『病的船団08』)

ケービーズ・岡野です。
スペドラ2008も残すところ2本。最後まで楽しみたいものです。

今日は、クロージングトーク前に、Baku-団サンの舞台を拝見しました。

空間と空気のつかみかたの熱さと上手さ、
役者さんの熱量と発散力、
そして劇団としての層の厚さとチームの統一性、
他にも誉めどころは沢山あると思います。

でも、実は私、今回のお芝居に、少し物足りなさを感じていました。
まるで、あの船に何とはなしに乗らなかった、いや乗り遅れてしまったかのように。

その物足りなさが、どこに起因するのか、
お芝居自体なのか、私個人なのか。
カンパニーの皆さんの能力は十分に発揮されているし、
向かいにいるお客様もしっかり見ている。

とすれば、私個人の問題なのかもしれません。
おそらく、最初に他の観客の皆さんが大きく笑ったシーンで笑えなかったところで、
はっきりと「乗り遅れた」事に気づき、
最後に皆さんが率直に感動しているシーンで、素直に感動できなかった。

ブルックが演劇に必要なものとして挙げたのは、
「何もない空間」と、「観る人」と「観られる人」の存在でした。
「観られる」存在と、いかに相対するか、
表現者にとって、大いなる難問であります。
いやさ、Baku-団さんの舞台がしっかりとしたものであったからこそ、
余計に私は悩ましく。

うん、難しい。
何かまとまりませんが、この辺で。

ケービーズ・岡野
by spacedrama | 2008-08-31 03:08 | s×d2008