『名誉男性鈴子』感想(努力クラブ佐々木)
2015年 06月 03日
更新が大変に遅くなってしまい申し訳ありません。
笑の内閣さんは過去に何度も観させていただいている京都の先輩劇団さんなのですが、今回の『名誉男性鈴子』には今までの笑の内閣さんにはなかったような仕掛けが見られたことが大きな驚きでした。劇の終盤に出倉恵梨香という登場人物にスポットが当たるようになると、それまで主人公の鈴子一色だった舞台セットのポスターが裏返されて出倉恵梨香色に染まって、場所も鈴子の事務所から出倉恵梨香の事務所に移動して、序盤に歌われたカラオケも最後に出倉が歌って、序盤に男どもに担がれた鈴子に変わって最後は出倉が担がれて。今までに僕の知っている笑の内閣さんの芝居と比べると、ずいぶんと劇的な視点でつくられているなと思いました。
しかしもっと驚いたのは、その視点を取り入れることで失われてしまったものがよく分かったことでした。この『名誉男性鈴子』という作品は、バカバカしさという点については過去の笑の内閣さんの作品と比べたら大きく劣って見えてしまいました。作っている側からすれば敢えて捨てた部分なのかもしれませんが、バカバカしさは笑の内閣さんの最も魅力的な要素でしたのでとても物足りなく感じてしまいました。いつもは出演しておられる作・演出の高間さんが今回は出演されていなかったことも大きかったように思いました。
笑の内閣さんは過去に何度も観させていただいている京都の先輩劇団さんなのですが、今回の『名誉男性鈴子』には今までの笑の内閣さんにはなかったような仕掛けが見られたことが大きな驚きでした。劇の終盤に出倉恵梨香という登場人物にスポットが当たるようになると、それまで主人公の鈴子一色だった舞台セットのポスターが裏返されて出倉恵梨香色に染まって、場所も鈴子の事務所から出倉恵梨香の事務所に移動して、序盤に歌われたカラオケも最後に出倉が歌って、序盤に男どもに担がれた鈴子に変わって最後は出倉が担がれて。今までに僕の知っている笑の内閣さんの芝居と比べると、ずいぶんと劇的な視点でつくられているなと思いました。
しかしもっと驚いたのは、その視点を取り入れることで失われてしまったものがよく分かったことでした。この『名誉男性鈴子』という作品は、バカバカしさという点については過去の笑の内閣さんの作品と比べたら大きく劣って見えてしまいました。作っている側からすれば敢えて捨てた部分なのかもしれませんが、バカバカしさは笑の内閣さんの最も魅力的な要素でしたのでとても物足りなく感じてしまいました。いつもは出演しておられる作・演出の高間さんが今回は出演されていなかったことも大きかったように思いました。
by spacedrama
| 2015-06-03 01:22
| s×d2015