劇団ガバメンツ「ハイヤーズ・ハイ」を観て。Baku-団マスク
2009年 07月 21日
ブエナスタルデス!(メキシコの公用語スペイン語でこんにちはの意)
特攻舞台Baku-団のBaku-団マスクだ。
引き続き「劇評」を私なりに書かせていただく。
space x drama2009二番手、劇団ガバメンツの「ハイヤーズ・ハイ」だ。
今回も以前からお噂はかねがね伺っていたが、初めて観せていただいた。
悔しい、こんなにおもしろいものを見逃していたとは、ね。
フフ、今でも思い出し笑い出来そうな、上質なコメディだったと思うよ。
舞台はタクシーの車内。
その中で、友人の俳優を悼む作家二人。
その二人が亡くなった彼が演じる主人公にしたダメ男のラブストーリーを考えようという、なんて粋な話なんだろう。
今回私が冒頭で感じた空気はこれだ。
テレビドラマ「古畑任三郎」の中の一話だ。
タイトルなんかは忘れてしまったが、鈴木保奈美さんが犯人役で実際に事件現場などはなく会話だけで推理する話だ。
あの時の古畑警部と犯人のような「オトナ」の粋が光っていたと思う。
オシャレだ、のっけから私はくすぐられるものがあった。
また簡素な舞台装置とは裏腹に、キャストがまた一人も余さず素敵だ。
架空の登場人物を演じるキャストたちのキャラクターのはっきりしたこと!
特に、主人公のプレイボーイっぷりに翻弄される女性たちのまた魅力的なことときたら。
いや、モテ主人公演じる島岡くんに少々ハラが立つくらいだ!
…というか、彼はあんなに髪がフサフサだったかな、、まぁいい。
また職場の同僚を演じるライバル役、後輩、上司にいたるまで実にツボを抑えてくる!
事あるところで、なにげに得意技、もしくは伏線が発動する笑いのコンボだ。
うむ、天丼芸ここに極まれり、だ。
ちなみに劇中で多発乱用される同一の名字…私は山田だったらさらにニヤニヤしていただろう。
いやなに、私が山田という名字が理由なんかなく好きなだけだが。
フフ、大いに笑わせてもらった!
あぁ今回も快感だ。
また劇中の現実世界、まぁ作家二人とタクシードライバーの3人だが、この掛け合いもまたいい。
時折、見える男女の愛憎の澱のようなものが妙に心をくすぐる。
酔っているという言い訳を使わなければ、言えないこともある。
そうだ、本当の気持ちなんてものは自分にだって分からない。
ただ察する。
想像する。
相手を視る。
そして思いやる。
これだけでいいのだ。
私も大人になればなるほど不器用になっていく気がする。
変に気を使って声をかけなかったり、気を使わせまいと黙っていたりと、ね。
…む、また逸れたかな。フフ。
ああ、全体を通して一つだけ惜しい、と感じたのは、この極上のコメディがこの應典院という劇場のポテンシャルを引き出すものではなかったかな、ということだ。
いや、全然構わないのだろうが、折角の同じ劇場での連続上演を前提とした演劇祭。
この劇場ならではのモノを観たいと、思うのはまぁただの私の願望かな。
劇団ガバメンツさんの次回作にも大いに期待している。
やぁ、楽しみが増えるというのは幸せなことだよ。
いい夏だ。
特攻舞台Baku-団のBaku-団マスクだ。
引き続き「劇評」を私なりに書かせていただく。
space x drama2009二番手、劇団ガバメンツの「ハイヤーズ・ハイ」だ。
今回も以前からお噂はかねがね伺っていたが、初めて観せていただいた。
悔しい、こんなにおもしろいものを見逃していたとは、ね。
フフ、今でも思い出し笑い出来そうな、上質なコメディだったと思うよ。
舞台はタクシーの車内。
その中で、友人の俳優を悼む作家二人。
その二人が亡くなった彼が演じる主人公にしたダメ男のラブストーリーを考えようという、なんて粋な話なんだろう。
今回私が冒頭で感じた空気はこれだ。
テレビドラマ「古畑任三郎」の中の一話だ。
タイトルなんかは忘れてしまったが、鈴木保奈美さんが犯人役で実際に事件現場などはなく会話だけで推理する話だ。
あの時の古畑警部と犯人のような「オトナ」の粋が光っていたと思う。
オシャレだ、のっけから私はくすぐられるものがあった。
また簡素な舞台装置とは裏腹に、キャストがまた一人も余さず素敵だ。
架空の登場人物を演じるキャストたちのキャラクターのはっきりしたこと!
特に、主人公のプレイボーイっぷりに翻弄される女性たちのまた魅力的なことときたら。
いや、モテ主人公演じる島岡くんに少々ハラが立つくらいだ!
…というか、彼はあんなに髪がフサフサだったかな、、まぁいい。
また職場の同僚を演じるライバル役、後輩、上司にいたるまで実にツボを抑えてくる!
事あるところで、なにげに得意技、もしくは伏線が発動する笑いのコンボだ。
うむ、天丼芸ここに極まれり、だ。
ちなみに劇中で多発乱用される同一の名字…私は山田だったらさらにニヤニヤしていただろう。
いやなに、私が山田という名字が理由なんかなく好きなだけだが。
フフ、大いに笑わせてもらった!
あぁ今回も快感だ。
また劇中の現実世界、まぁ作家二人とタクシードライバーの3人だが、この掛け合いもまたいい。
時折、見える男女の愛憎の澱のようなものが妙に心をくすぐる。
酔っているという言い訳を使わなければ、言えないこともある。
そうだ、本当の気持ちなんてものは自分にだって分からない。
ただ察する。
想像する。
相手を視る。
そして思いやる。
これだけでいいのだ。
私も大人になればなるほど不器用になっていく気がする。
変に気を使って声をかけなかったり、気を使わせまいと黙っていたりと、ね。
…む、また逸れたかな。フフ。
ああ、全体を通して一つだけ惜しい、と感じたのは、この極上のコメディがこの應典院という劇場のポテンシャルを引き出すものではなかったかな、ということだ。
いや、全然構わないのだろうが、折角の同じ劇場での連続上演を前提とした演劇祭。
この劇場ならではのモノを観たいと、思うのはまぁただの私の願望かな。
劇団ガバメンツさんの次回作にも大いに期待している。
やぁ、楽しみが増えるというのは幸せなことだよ。
いい夏だ。
by spacedrama
| 2009-07-21 03:34
| s×d2009