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space×drama2016の感想を様々な視点で載せていきます 。300文字以上の感想を各劇団が書いていきます。皆様もコメント欄に是非お書き下さい!


by spacedrama
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竜巻の中にいるようで。 「ワタシ末試験」

あっついですねぇ~毎日汗ばみながら、さっそく汗疹をつくってしまった仁井千絵です。
自己紹介はさておき、出足が遅くなってしまい少々焦っておりますが、
こうして書かせていただけるのも皆様の…云々。

さて、講釈を垂れ流すのはこのくらいにいたしまして
ワタシ末試験のみどころを真っ先に書いておきましょう。
この芝居なんといっても、主人公の「うりゃァ~ァ」必聴!
最初の一撃はここで始まります。

切り込み細工の入った大きな背景から、こぼれおちる光の粒が
高校生という一種独特の空気の中で生きているイマイチコに降りそそぐ。
朝。
すべての始まり。
ラッシュを乗り越えて、学生の本分たる学び舎へ舞い降りる。

彼女の重みは「無」に等しいようにみえる。
軽い身体が浮遊する。
アニメーションのような彩色とりどりの衣装は
華やかでしたねぇ。
だからなのかもしれませんが、アニメバージョンの時をかける少女が
頭の中を掠めてゆきました。

恋して、ケンカして、試験勉強は…してなかったけど
人助けをしようとしたのが、ことの発端で、
本当なら死んでいて、そこで人生が終わるはずだった主人公が
未来人の手によって、黄泉の国より救われる。

たーくさんの人のいーっぱいな人生模様が
右往左往とひしめきあって、あっちやらこっちやらと飛び交うので
ゴロンゴロンとうなる洗濯機の中をながめているようでした。
もしくは、スクランブル交差点のど真ん中に立たされて
人ではなく、車が行きかう中にいるような。

主人公を取り巻く人たちの話が、丁寧に描かれすぎてた感があって
もう少し短いセンテンスでもよかったような気もしています。
飛んで飛んでトビまくるイマイチコみたいに。

輝かしい未来を想像しがちなだけに、覆されたラストでありました。

ゴミ屋敷のおばぁさんが、イマイチコの遠い未来だったなんて。
ちょっと複雑な気持ちですねぇ。
やっぱり。

見当違いな見方をしていたら、申し訳ないんですが
生きることのできた人生の最終に近いところが、ゴミ屋敷かぁって。

全体的な芝居のお時間としては、ちーと長かったように感じて、
薄っぺらな座布団が恨めしいです。
マイ座布団がほしいって本気で思った今日この頃でありました。
by spacedrama | 2009-07-11 23:00 | s×d2009