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space×drama2016の感想を様々な視点で載せていきます 。300文字以上の感想を各劇団が書いていきます。皆様もコメント欄に是非お書き下さい!


by spacedrama
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バグダッドカフェ!!

みなさん、こんにちは!そして、はじめまして~。劇凸アイデンティティのエリカ・パーカーです。

今回はセンエツながら、そしてちょっと遅ればせながら(笑)baghdad cafeさんのお芝居、『ワタシ末試験』の劇評をさせていただきます!最後までお付き合いいただければ幸いです~。

会場に入るとまず目に付いたのが、舞台のパネル!他には何もない黒い舞台の中央に、高さ4メートル(?)はあるパネルがドドン!と。それも、細かく切り絵で表現された、少し都会で少し田舎、な町の光景が刻み込まれたもの。インパクトは十分だなあ~、なんて期待の中、舞台が始まりました。
開始早々に目を奪われたのは、衣装の派手さでしたね。とてもカラフルかつ異世界な、サーカス団のようなポップな衣装。こういう衣装、製作者さんのセンスが溢れてて、とても好きです。

お芝居の方は、というと、まるで走馬灯、あるいは、ジグソーパズル?いくつもの小さなエピソード~性別も性格も立場もばらばらな人々の、ふとした日常のほころびであったり、人生の大きな分岐点であったり、新しい一歩を踏み出すきっかけであったり~が、ぐるぐると回りながら展開して、ばらばらだったそれらのピースが主人公、イマイチコとの関わりの中で収まるべき場所へと収まっていく。それぞれの人が、自分なりのゴールにたどり着き、そして最後のピース、イマイチコ自身も、自分の結末を迎える・・・。そんなところでしょうか?

ひとつひとつの深い意味や、ファンタジーな部分の解釈、みたいなものは、読解力の低い私には解説できそうにないので割愛、ということで(笑)経験不足、というやつですね、ごめんなさい!

個人的な意見としましては、様々なシーンの風景を人間の身体と声マネ(セミの声や、踏み切りの音など)で表現したり、それで場面転換をしたりしていたのは、楽しくてよかったです。ただ少しぎこちなかったり、ごちゃごちゃとはしていましたが・・・。

各小エピソードに関しては、十種類の別々な話ということで、観る人ごとにお気に入りのエピソードがあったりと、楽しみ方に幅ができていたかと。ただ、その一つ一つの話はベタで薄い、盛り上がりに欠けるものも多く、あまり惹き込まれませんでした。最初に見せられる全エピソードの導入などは特に、「これからこの人はどうなっていくんだろう」というワクワク感、期待感が持てず、かなり退屈な印象で・・・。
各エピソードの主人公が、また別のエピソードでは脇役を演じたりしていて、その複雑さも上手く処理されていないというか、どれがその役者さんの主役なのか分かりにくい部分も。今一入り込めませんでした・・・。

主人公周りのお話も、主人公の魅力が十分に見えず、他の小エピソード主人公の中に埋もれていて、なんだか迫力不足?最後の盛り上がりに至りにくいように感じました。

後半からは急にファンタジーな展開もあったりするんですが、そこへの至り方や、伏線の張り方が微妙で、違和感を感じました。「えっ、ここでファンタジー!?」と、なんだかおいてけぼり感。

舞台装置は、大きくきれいな観音開きのパネルがラストのラストで次々と開いていく・・・のは良かったんですが、裏も黒なら開いた先も黒、で、ただはけ口があるだけ・・・何かの暗示?にしても、なんだか尻すぼみに見えて、少し残念でした。

私はあまり、好きなお芝居ではなかったかなー、というのが率直な感想でした。ただ世界観を共有できて、一人一人の登場人物を愛せる方にとっては、とても魅力的な舞台だったと思います。


・・・と、若い者が生意気なことを長々書いてしまいました。大層分かりにくく、説明下手な文章ですみません。劇評、というより、すっかり1観客として観てしまいまして、極めて個人的な感想が多くなってしまいました。
それでは、お目汚し失礼しました。またお気が向きましたら、次回も読んでいただければ幸いです~。
by spacedrama | 2009-07-07 11:25 | s×d2009